使い古しの歯ブラシをカンボジアの子供たちに

スタディーツアー学生ご一行が、カンボジアの子供たちに歯ブラシをプレゼントするのに、泊まった高級ホテルの各部屋からみんなで歯ブラシぱくって集めてたりと思ったら、ランチは全員で$20の和食御膳だったり、って話はどう思われるかな。ボランティアの考え方と手法は人それぞれだからねえ。

マイクロファイナンスはボランティア詐欺の夢を見るか

タイトルだけ思いついた割には中身は考えながら書いていく。
そもそもマイクロファイナンスってよく知らないんだけどね、まだ。

近頃よく聞くようになってきた、マイクロファイナンスって。
途上国の小規模起業希望者に対して、小口の融資を集めるシステム。
要は金貸しだけど。
いままでODAとかでやってきたようなことを、
よりダイレクトに対象を個人にして、コントロールも民間とかNGOに落として、
個人が簡単に融資を通して途上国の発展の手助けをできるように、って。

しかしね、なんか微妙な風は感じる。
どうも、やりようによっては、いくらでも詐欺に準ずることができるような気がする。
てゆーか、やってるほうも確信犯で結果そうなっちゃうんじゃないだろうか。
いや、真剣にやってる人たちはもっと純粋で真面目なんだろうけど、
なんか見ていて危うい。

たとえばね、Kiva.org 、オンラインマイクロファイナンスの先駆けだ。
http://kivajapan.jp/
けっこう期待して見ていて、流行りだした当初は私も参加したいと思ってたんだけど、
いまのカンボジアの融資希望者のリストとか見ていると、
$1000以上のまともそうな融資もあるけど、その間あいだに、
どうみても小遣い少ないってだけの理由じゃないかっていう$100とか$200の
起業融資ってより、単なるサラ金みたいのがたくさんある。
なんかこういうのをしっかりしないとさ、悪影響しか残さないと思うんだよ。

このKiva以外でも、カンボジアだけをターゲットにしたマイクロファイナンスとかいうのが
日本でもぽこぽこ出てき始めている。たとえば、
http://www.securite.jp/microfinance/
こういうの。
まあ、詳しく分からないから、余計なことには言及しないけど。

いままで単純にボランティアだ慈善だって言ってたNGOとかでも、
これからは起業援助だとか言ってさ、こういう方向にシフトしてきてる。

なんだろ、ボランティアが流行ってた時代でもいろいろあったからねー。
井戸作るっつって金集めて、結局ほととんど誰かの懐に入ってたり、
現地に残したのは砒素問題だけだったり。

現地カンボジアではさ、韓国人というと結婚詐欺とか人身売買とかで有名だけど、
日本人は、こういうビジネス詐欺みたいので有名で警戒されている。
過去何度も、日本人がカンボジアでネズミ講やらマルチやらやって有名になってるから。

真面目にやってて失敗したり結果が違う方に行くのは、まあ仕方ないとしてもさ、
こういうマイクロファイナンスとかが流行ってくると、
絶対はじめから詐欺る気まんまんの悪人がわらわら出てくる気がする。

隠れ蓑としてのマイクロファイナンス。

その辺の見極めが重要になるだろうなーって思う。

キャバクラかー

カンボジアについてうまいこと言ってるのみつけた。
そう、これこれ、こういうこと。

うまいなーこの人。
ここに転載とかはまずいだろうから、クリックして読んで。

まあブランコとか自転車の話は、そう簡単でもなく裏も深いと思うが、
「子供の役に立ちたいのか、それとも自分が癒されたいのか、ハッキリするべきだと思う。」
あたりの話は、まったくもってそのとおりだ。
ちょっとこの辺の言い回しは使わせてもらおう。

カンボジアでボランティアしませんか?

今日のヒット。
http://ameblo.jp/janic/entry-10323348933.html
JANICの人が、カンボジアに巣食うNGOが多すぎることに疑問を投げかけてる記事。
投げかけてるだけで何も導き出されてはいないのだが。

そうそう、この辺なんだよなー。
なんかうまくまとめたいよね、この問題。
ほんと、なんでみんなカンボジアなんだろ。とくに今。大ブーム中じゃん。

こないだ、これからカンボジアに活動関係で行くっていう人に、
「多くのNGOなんて実際はカンボジアの人のことなんか眼中にない。
自己満足のために途上国を利用してるだけ。
似たような人間で連帯して共依存。カルト宗教かうさんくさい自己啓発と同じ。」
なんて、ついついほんとのことを言ってしまって自己嫌悪。
そんなこと言ったってしょうがないのに。ほんとうのことだけど。

それをどうやってうまく信用性のある言葉にして、
説明していけるかがポイントなんだよなー。
いまの私の言葉じゃ、誹謗中傷か妬みにしか聞こえない。

カンボジアの井戸の砒素の問題

いやーすごかったね今日のNHK「クローズアップ現代」。
カンボジアの井戸の砒素の問題。

たいていテレビで「カンボジア」「NGO」「井戸掘り」なんてテーマだと、
文句ばっかりここの日記に書くことになるのだけど、
今回のは見てるこっちが「そこまで言って大丈夫か!?」とヒヤヒヤするぐらい。

簡単に内容をいうと、
日本人とかがかわいそうな国でボランティアしたいとか言って、
てきとうに井戸掘って満足して喜んでるけど、
カンボジアの人はその水のせいでヒ素中毒になって苦しんでるよ、
って話。

カンボジアのヒ素井戸の問題は、こないだプノンペンで仲良くなった日本人に
いろいろ教えてもらって多少知ってた。ほんと大問題らしい。

バングラデシュとかミャンマーとかカンボジアとかこの辺には、
もともと土壌にヒ素が含まれたりしてるところがあるんだって。
地中深くだから普通の生活ではそのことはあまり問題にはならないのだけど、
日本人とかが「途上国には井戸だー」っつって、掘りまくって、
ろくに検査もしないで、「ほら井戸掘ってやったんだからありがく飲めや」っつって、
結果、地元の人がヒ素中毒になって死んだりしてるらしいよ。

もちろんヒ素自体も深刻な問題だけど、今回の番組のキーワードは、
「もともと川の水や雨水で十分に暮らせていた地域に多くの井戸を掘る安易な支援」
「善意だから何してもいいという問題でももちろんない」
「カンボジアはNGO銀座」
いいね、いいねー。もっと言ってくれよ、ほんと。

ただがっかりなのは、終盤、変な方向にフォローしだして、
「ちょっとでもボランティアやってみることが大事」
「失敗しても日本に帰ってから反省すれば」
とか言い出したのは疑問。
そりゃそうかもしれんけど、今日のテーマでそのまとめは無いだろう。
それで大変なことになってるっていうのに。
カンボジアの人は、日本人の自己満足のための実験台だっていうのか?

でも、まあ、こういう話知らない人にはなかなかのインパクトを
与えたんじゃないだろうか。
「ボランティアしたい!」「途上国かわいそう!」「自分探し!」
とかいってる人にぜひ一度考えてもらいたい。
携帯に入れて持ち歩いて、カンボジアで出会う人に見せて歩こうっと。

裏を読みすぎると、いまNHKでこの話をこういう形で取り上げるのには、
ちょっとした何かも想像できるんだけど、それにはいまは蓋をしておこう。

見逃した人には、なんとかして観て欲しいです。

カンボジアの寅さん

12月9日土曜日 午後1:55~ テレビ東京でザ・ドキュメンタリー
「70才フーテンオヤジの青春~カンボジアのナリさん~」
というのをやるそうです。たぶんテレビ大阪では1ヶ月遅れかな。

まだ放送前なので詳しい内容はわかりませんが、おそらく、プノンペンのワットウナロムで地雷で足をなくした人のために手こぎ車椅子を作っている小笠原さんの話だと思われます。なんで寅さんなのかは私は知りませんけど。

ワットウナロムは、プノンペンでも一番大きい由緒あるお寺ですが、渋井さんという日本人のお坊さんがいたり、日本人が住んでいたこともあったり、なにかと日本人と関係の深いところですね。

孤児支援活動の日本人がカンボジアで事故死

アジア子供教育基金代表の堀本崇さんが、10日にカンボジアのバッタンバンで交通事故に遭い亡くなられたそうです。
オートバイを運転中のバイク同士による事故ということです。

堀本崇さんは、松下政経塾出身、カンボジアPKO選挙管理官、その後自らカンボジアで支援活動をはじめ、ノリア孤児院のノリア職業訓練所を立ち上げたり、カンボジアで出家したりと、素晴らしい経歴をお持ちの方です。
その活動の大きさは、カンボジア王国政府より国家建設功労第1等勲章を授与されたということからもわかります。

ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

ところで、このノリア孤児院、実は堀本崇さんの活動が素晴らしすぎて、ちょっとやっかいなことになっている所でもあります。
カンボジアの孤児院でボランティアというわかりやすさからか、まったく関係のない団体がここを宣伝材料に使っていたりします。ほとんど何の支援活動もしていないのに、さも自分たちが立ち上げたプロジェクトかのように紹介して、興味のある大学生を集めてスタディーツアーと称して金を集めている人たちがいます。
もちろん、この孤児院では堀本さんの他にも多くの方々が関わっていて、ほとんどの人や団体はきちんとカンボジアの子どもたちのために活動をしているのですが、中には一部そういうおかしな団体もいるという話です。
ボランティアに参加するときは下調べが大事ですね。