いやーすごかったね今日のNHK「クローズアップ現代」。
カンボジアの井戸の砒素の問題。
たいていテレビで「カンボジア」「NGO」「井戸掘り」なんてテーマだと、
文句ばっかりここの日記に書くことになるのだけど、
今回のは見てるこっちが「そこまで言って大丈夫か!?」とヒヤヒヤするぐらい。
簡単に内容をいうと、
日本人とかがかわいそうな国でボランティアしたいとか言って、
てきとうに井戸掘って満足して喜んでるけど、
カンボジアの人はその水のせいでヒ素中毒になって苦しんでるよ、
って話。
カンボジアのヒ素井戸の問題は、こないだプノンペンで仲良くなった日本人に
いろいろ教えてもらって多少知ってた。ほんと大問題らしい。
バングラデシュとかミャンマーとかカンボジアとかこの辺には、
もともと土壌にヒ素が含まれたりしてるところがあるんだって。
地中深くだから普通の生活ではそのことはあまり問題にはならないのだけど、
日本人とかが「途上国には井戸だー」っつって、掘りまくって、
ろくに検査もしないで、「ほら井戸掘ってやったんだからありがく飲めや」っつって、
結果、地元の人がヒ素中毒になって死んだりしてるらしいよ。
もちろんヒ素自体も深刻な問題だけど、今回の番組のキーワードは、
「もともと川の水や雨水で十分に暮らせていた地域に多くの井戸を掘る安易な支援」
「善意だから何してもいいという問題でももちろんない」
「カンボジアはNGO銀座」
いいね、いいねー。もっと言ってくれよ、ほんと。
ただがっかりなのは、終盤、変な方向にフォローしだして、
「ちょっとでもボランティアやってみることが大事」
「失敗しても日本に帰ってから反省すれば」
とか言い出したのは疑問。
そりゃそうかもしれんけど、今日のテーマでそのまとめは無いだろう。
それで大変なことになってるっていうのに。
カンボジアの人は、日本人の自己満足のための実験台だっていうのか?
でも、まあ、こういう話知らない人にはなかなかのインパクトを
与えたんじゃないだろうか。
「ボランティアしたい!」「途上国かわいそう!」「自分探し!」
とかいってる人にぜひ一度考えてもらいたい。
携帯に入れて持ち歩いて、カンボジアで出会う人に見せて歩こうっと。
裏を読みすぎると、いまNHKでこの話をこういう形で取り上げるのには、
ちょっとした何かも想像できるんだけど、それにはいまは蓋をしておこう。
見逃した人には、なんとかして観て欲しいです。