カンボジアでとうとうひったくりにやられた

とうとうやられた。
ひったくり。
もう数日前だけど。

夜、日本人とかと歩いてたら、後ろから静かに近づいてきた2人乗りバイクに、
腰につけてた小さなバッグを。
ベルトホールにボタン3つでとめてたんだけど、ぶちぶちぶちっと。

いやーちょっと気が緩んでたかな。
いかんいかん。
怪我しなくてよかった。はじめから追いかけたりする気はなかったけど。

被害は、小バッグに、メモ帳、ミニボールペン、ウェットティッシュ、ポケットティッシュ、
歩き方の最初についてる地図1枚、名刺15枚、50BのLEDライト、イブ2錠、ねこのえさ。
財布とか携帯とかはポケットに入れているので無事。
不幸中の幸いというか、盗ったほうもがっかりだろう。
どうせ中身チェックしてそのままどこかに捨てるんだろうから、返してほしいよなー。

なんかー、いろいろ話を聞いてると、ほんとにここ数ヶ月、ちょっと治安が悪いっぽい。
日本人の中だけでも、被害の話をよく聞く。
半年前と比べても、なんか街の空気がちょっと違う気もする。

そんで、ほんとの怖い話はここから。

先日、キャピトルのレストランで知人とご飯を食べていたら、レストランのすぐ脇の道路で、
ガシャーンと、バイク事故のような大きな音が。
瞬間的にそちらを振り向いたら、
体勢を立て直してあわてて走り去ろうとする男2人組、手にはバッグ。
バイクの後部座席から落とされた女性、立ち上がって叫びながら走って追いかけだす。
別にこけてるバイクがもう一台。

あーひったくりだ。

すると間髪をおかず、周囲にいたバイク、キャピ前のバイタクが、一斉に追跡開始。

そしてさらに、道路にいたおっさんがいきなり発砲。
水平じゃなくて斜めだったので一応威嚇射撃。
飯食ってる私の10mくらい前で。いやーびびった。

またたく間にあたりは数百人の野次馬で騒然とした。

すぐ先でバイク隊が犯人を確保したらしい。
もうひとつの野次馬群がぞろぞろと戻ってきて合流。
ちょっとかっこよかったなー、この時のバイタク連中。

警察が駆けつけてなんだかんだやって犯人連行するまで数十分、
ものすごい人数の野次馬で、興奮気味の状況伝言ゲームがあちこちで。

巻き込まれてこけた人は、足を引きずりながらまたバイクに乗って帰っていった。
それにしてもあの発砲したおっさんは何者だったんだろうなー、
制服じゃなくてただの白いTシャツのおっさんだったし。

ほんと、気をつけなきゃね。

プノンペンて危なくないですか?

昨日、本屋に行こうとモニボンを歩いていたら、
カンボジア人の雇われ運転手の乗用車が、ご主人様の中国人を降ろそうとして
いきなり幅寄せしてきて、停車直前に、歩いている私の左手に後部ドアのところが
かすかにこつりとあたった。
ので、
0.03秒の判断で派手にこけてみる。こけるっつーか、横の木にしがみつく。
もちろん、左手でドアをドンッと叩きながら。

あきらかに見えているのに、気づいていない振りをしながらそそくさと
助手席から降りて横の建物に駆け入っていく中国人。
起き上がろうとしている私と目が合って、あわててアクセル全開の運転手。
信号無視して無理な追い越しで逃走。
ごめんね、あなたはそんなに悪くないよ。
中国人は許さん。

そして、2つ目。こっちがほんとの危険情報。
またやってしまったモト飛び降り。
しかし今度は飛び降りて正解。

夜9時、川沿いからオルセーのキャピトルへ、トゥーサウザントリエル。
川沿いのどこからだろうと、西へ向かえばモニボンで、ちょっと調整すれば
オルセーに着くはずなのに、なぜか北のワットプノンのほうまで。
こりゃまた何も知らないくせに乗せちゃうアホなモトをつかまえちゃったかと、
おいおいどこに行くんだよオルセーはあっちだよ、と英語で言うと、
『OK、OK、そこをあっちに曲がるから』と適当な返事。

その角を曲がったはいいけど、今度は余計な細道で右折、
その後も変なところを曲がったりの繰り返し。なんだこいつ。

そしてある重大な事態を認識。
さっきから前のバイクも同じ方向に向かっている。
というか、このいま乗ってるドライバーが、前のバイクについていってる。
おいおい。
もしや、と、さりげなく後ろを確認すると、これまた同じ動きのバイクが一台。
こ、これは。

はい、即、飛び降り。
前回練習しておいたおかげで、右折中のモトから見事に着地。

ここで普通なら、なんだよここで降りるなら2000リエル払えよ、
とか言われるはずだが、何故か客を失ったモトはそのまま直進して消えていく。
こえー。余計こえー。

で、冷静に現在地を確認してみると、
なーんだ知ってる場所じゃん。しかもキャピトルまでもう近いし。

つって歩いてたら、前からバイクが。すぐ横で停まって『モト?』と。
うおーい!
さっき前を走って先導してた奴じゃん。
もちろん無視。

ちょっと歩くと、またモトが。
うへあ!
さっき後ろからついてきてた奴だ。
できればこんなところを歩き続けないほうがいいのだろうが、
さすがにこいつらには乗れん。
慎重に首を振ってふりきる。

まあ、その後は無事にキャピトルまで歩いてたどり着いた。
ただで川沿いからこれてラッキー。

ところで、あのまま乗り続けていたら、次に来たモトに乗っていたら、
いまごろどうなっていたんだろう。

Global Peace Index 2008

バンコクあたりでよく日本人旅行者と会って話をすると、
信じられないことだがいまだに、

「カンボジアって危なくないんですか?」
「治安が心配でプノンペンには行けません。」

って人が意外と多かったりする。
それだけまだまだ未知の国なんだなー。

世界の平和度ランキング、ってのがあって、その2008年最新版より。

第1位 アイスランド
第5位 日本
第91位 カンボジア
第97位 アメリカ
第118位 タイ
第133位 北朝鮮
第140位 イラク

そういうこと。

http://www.visionofhumanity.org/gpi/results/rankings/2008/

ポイペトの洗礼

カンボジアに初めてくる人のための歓迎セレモニーとして、このポイペトはピッタリの街だと思います。
きれいなタイから一転ボロいカンボジア、たくさんの物乞いと子供のマネーマネー攻撃。立派なカジノ群に一瞬だまされそうになりますが、すぐにカンボジアの正体がみえてきます。
ぜひとも飛行機なんかで飛ばないで、カンボジアにはここポイペトから入っていただきたい。シェムリアップなんてのはカンボジアの例外なのだから。

国境の街の常として、ここポイペトも治安が悪いとされていますが、カンボジア全体の中でそんなに極端に悪いとは思いません。でもイミグレ周辺には悪人が集結していますので注意は必要です。
実際私も以前ポイペトに滞在したとき、へんな奴に付きまとわれて「俺に金をプレゼントしないとお前は生きてないかもよ~」とか言われ続けました。あー思い出してもむかつく。

さて、陸路でカンボジアを目指そうとすると、まず第1の難関がここポイペトからどうやって先に進むかです。
カオサンのツーリストバスなら両替トラップを潜り抜けておとなしく待っていれば、きちんとカンボジア側のバスに乗れるのですが、鉄道や普通のバスでアランヤプラテートまで来た場合にはここからなんとか次の交通手段を探さねばなりません。

2年ほど前から、イミグレのすぐ裏に無料送迎バスが待機していて、新しくできたというタクシーターミナルまで乗せていってくれるようになりました。旅行者の安全と利便と考えて、ということですがまあ単純に金儲けのにおいしかしません。
そのタクシーターミナルには料金表が張ってあるのですが、たしかシェムリアップ1人$10くらいだったかな、プノンペンは$15、ぼろいカムリにみっちり詰められてこの料金です。しかも今回堂々とその前でボッタクリされそうになりました。どうして1人$15って書いてあるのに4人で$90になるんだよ。
一緒にいたラエリーが切れて、外で個人のタクシーを見つけてきてくれました。いつもはうざいがこういう時は頼もしいぞラエリー。

しかしどう考えても一般のカンボジア人がこんな高価な移動をしてるはずがありません。ピックアップはもちろんあるとして、バスは無いのかと考えます。
実は私は2004年に、ポイペトに一泊して次の日の朝8時のバスでシェムリアップに向かったことがあります。200バーツでした。これなら朝一で国境を越えれば安くすんなりとシェムリアップに行くことができます。
しかし今回はそのバスを確認することができませんでした。シェム行きだろうがプノンペン行きだろうが、バスはすべて国境が開く前の6:30頃に出払ってしまうようです。
これはあきらかに裏がありますね。金づるの外国人旅行者には安いバスには乗せない魂胆でしょう。

帰り道、面倒だったのでシェムリアップからカオサンまでのバスで一気に帰ってきてしまったのですが、ポイペトの街中に入ってから、目を凝らしてバスの中から道路わきを確認していると、ありました「プノンペン 9:00」の小さい看板が。
看板を信用すれば、朝国境が開くのを待ってからでもプノンペン行きのバスがあるようです。探せばシェムリアップ行きもあることでしょう。次回はぜひチャレンジしてみましょう。

83187642_229
写真は、朝、タイに出勤するカンボジアの人々。