柬泰衝突

極悪顔フンセンと並ぶとタクシンが良い人に見える不思議。

日本にいる時からニュースが耳に入って心配してた
「カンボジアがタクシンをかくまうからタイが怒るよ」問題。

月曜日にポイペトに着いた時は、ニュースで騒がれてるほど現地では問題になってなかった。
でも、昨日いきなり大きな噂が広まって、今日12日にも国境封鎖になるのでは、と。

しかし、まあそれはカンボジア人のいつもの噂。たいした根拠もなし。
ただ、12日にタクシンがプノンペンで講演を開いたら、もっとタイは怒るだろう、
って普通のニュース程度の情報が源。

もちろん、現時点でポイペトは何の問題も無い様子。

タイ人のカジノ客が減るっていっても、もともとオフシーズンだし、
国境閉鎖で物資不足になる懸念から買占め物価高騰との話も、
それほどカンボジア人はパニックになっていない。

シェムリアップでは、もっと楽観的。
友人のドライバーが「道路よくなったからプレアヴィヒア観に行こう」とか
誘ってくるほどだし。

ただ、今朝、ゲストハウスに警察らしき人物がやってきてて、
こっそり盗み聞きしたところによると、
「タイ人の宿泊客が来た場合は、都度パスポートをコピーして警察に送り届けるように」と。
ちゃんと警戒して対策は打ってるんだな。
もちろんタイ人を警戒ってより、万一のときにタイ人旅行者を守るため、だろうね。

フンセンがくるよ!

フン・セン首相が6月に訪日だって。6月13~16日。
愛知に来てたから2年ぶり?

安倍ちゃんとの首脳会談だけじゃなくて、天皇陛下にも謁見するって。そこまで歓迎してやんなくていいのにね。

それより明石康のとこにでもお礼しに行けばいいのに。おかげで独裁者になれたんだから。

せっかく来るんだから歓迎会やってあげようか。デモる?デモっちゃう?
オークパイフンセン!って。あ、これはタイ語だ。

坊主大暴れ

1525908a.jpg先週金曜日のニュース。
プノンペンで、ベトナム政府のクメール仏教弾圧に反対するデモを行っていた約40名の僧侶が、他の宗派の僧侶集団と衝突、少なくとも3人の僧侶がけがをする結果となった。

日本の夕方のニュースでもちょっとだけ報道された。
しかし、これだけの情報ではお茶の間じゃ、
「お坊さん同士が乱闘なんてやっぱりカンボジアって恐い後進国なのねー」
で終ってしまう。
このニュースを理解するにはまず予備知識として、カンボジアとベトナムとの複雑な関係を知っておく必要があるかも。

1.カンボジアは現在隣国ベトナムによって侵略統治されている
2.ベトナム南部は元々カンボジアの土地でいまでも多くのカンボジア人が住んでいる
3.その南部ではカンボジアの宗教に対しての差別と弾圧がひどい

このような背景で本国カンボジアでは、ベトナム南部で苦しんでいる仲間のカンボジア人僧侶を救うために、しばしば僧侶による訴えがあがり、デモ行進が行われたりするわけ。
そしてそれはベトナム南部のカンボジア人居住区の独立運動へとも繋がっていたりする。

普通であれば、国というのは同じ民族の独立運動を支援してもおかしくはないのだろうが、現在のカンボジア政府というのはそう、ベトナムの傀儡。同胞の支援よりも宗主国様のご機嫌取りのほうが大事なわけだ。
反ベトナムの仏教界と親ベトナムのフンセン政府、この対立。

じゃあ、それがなんで仏教宗派の対立になるのかというのが今回の騒ぎの肝。
例えば、お坊さんたちのデモ行進があったとして、それをやめさせたい政府はなにができる?
今回も100人を超える警察が集まって警備はしていたが、さすがに仏教国で僧侶に対して警察や軍隊が武力を行使することはできないよね。警察が僧侶に殴りかかってるような場面が報道されたら、いくらなんでもあっというまに政府はなくなるだろう。

でもね、坊主同士の乱闘なら仕方ないわけだ。
お坊さんとお坊さんがケンカ。それを止めるために警察。

なるほどね。
こっからはあくまで想像。
頭剃ってオレンジの袈裟着てたらみんな坊主に見えるよね。

人権党

kemsokha150a.jpgカンボジアの著名な活動家であって、カンボジア人権センター(Cambodia Center for Human Rights:CCHR)代表のケム・ソカー氏 Kem Sokha が新しい政党を立ち上げる、と発表しました。
知名度があるのでサム・レンシーのように個人の名前を政党名にするのではという噂もありましたが、人権党 Human Rights Party と決まったようです。

ケム・ソカー氏は、カンボジアで最も有名な民主主義活動家の一人で、メディアでも活発に発言するなど、その動向が注目されている人物です。
2006年には、フン・セン首相に批判的だとして名誉毀損で逮捕、拘留されたことがあり、その内容は氏がイベントで展示したバナーに書かれた一般の人々による手書きのコメントの中に、政府とフン・セン首相を批判するものがあったというものでした。

これまでのカンボジア人権センターの活動だけでは成し得なかった、カンボジアに本当の民主主義をもたらしたい、と述べ、官僚の財産をチェックする機関の実現や司法制度の改革などを公約に掲げています。
もうひとつ、現在の完全比例代表制を個人選挙に変えるための選挙法の改正についてもうたっているようですが、そもそも現行の選挙方法ではそんなことができるようになるところまで勝つことはむずかしいでしょう。

今回の新政党立ち上げに際し、カンボジア人権センターの代表からは退くことも表明しています。

Human Rights はいいのですが、日本語で「人権」というとちょっと余計な意味を含んできてしまうので、もう少しいい訳が必要かもしれませんね。

カンボジア人民党の本当の意味

とあるところでCPP(カンボジア人民党)の本当の意味が書かれていた。

Communist Protes-yuon Party

yuonはベトナムの蔑称。protesはクメール語で「国」のこと。
うますぎ。
そもそも1979年にベトナムに侵略されて、されっぱなしなのがいまのカンボジア政府そのものなので、ベトナム寄りどころかベトナムの属国状態であるのは仕方ないことなんだけど、いったいいつまで続けんだって話だよな。
仮にもフンセンだってクメール人だろうに。

まあ現実的な経済政策として、好調なベトナムに追随するってのもわからんではないけどねー。

BRICsの次を示す言葉としてVISTAというのがあるらしい。
V ベトナム
I インドネシア
S 南アフリカ
T トルコ
A アルゼンチン

この次の次くらいの世代にはカンボジアも入ってくるかな。
とにかくベトナムがこのまま突っ走るのは間違いないらしいので、うまく協調することは大事ではあるんだけど。だけどねー。

腐敗認識指数2006

トランスペアレンシーという団体が出している腐敗認識指数、2006年のデータが発表されました。

http://www.ti-j.org/corrupt/06/CPI2006TableSourcesEnglish281006.pdf

その国の公務員や政治家がどのくらい腐敗しているかをポイント換算してランキングにしたものです。
elmundo_cpi_420.jpg

案の定、カンボジアはぶっちぎり、163カ国中151位という結果をたたき出しました。もちろん上位のほうが汚職が少ないってことですよ。
アジア近隣だと、ミャンマー、バングラデシュに続いての悪っぷり。

バイクを運転してて意味も無く警官にとめられてお金を上げるのはあたりまえ。
小学校の先生なんか、補習と称してテスト問題を売るのがあたりまえ。
というか、公務員の給料が月数十ドルとかむちゃくちゃ低いから、そういうことでもしないと彼らが生活できないわけで。一般市民もそういうことわかってて、それはそれできちんと市場が成り立っているわけで。

日本で警察に金渡したら捕まるよって言ったらビックリするんだろうなカンボジア人。

ちなみに日本は17位とまあまあの成績です。