いまカンボジアの地図を一から書いてるんだけど、カンボジアに「シソポン」って地名は存在しないのね。クメール語で書かれてる地図を見ても、どこにもシソポンって書いてない。
いやあることは分かってるよ、バッタンバンとシェムリアップとポイペトとの交差点だ。たまに英語表記に引きずられてシソフォンとか間違われちゃうところだ。地元の人はスヴァイシソポンとか言ってるとこだ。
で、そういえば「シソポン」って明らかにクメール語じゃないよね、スペルも変だから、違う言葉がそう聞こえるってレベルでもないし。と思って調べてたら、バンテアイミエンチェイ州の州都は「スィレイサオポアン」だと書いてある。これならクメール語っぽい。辞書ひいたら、成功(スィレイ)+美しい(サオポアン)だ。
こっからは想像だけど、タイ領になってたときにタイ語に引きずられてシソポンに変化したのかな。タイ語は二重子音も二重母音も嫌って声調で代用する傾向があるから、スィレイサオポアンがシソポンになるのはありえそう。そんで変化した結果スペルも変化させて定着してるのかも。
ということはクメール人にとってもシソポンてのは微妙な響きなのかもしれん。だからスヴァイとか呼ぶのか。今度カンボジアに行ったら聞いてみよう。
次の謎はポイペト。これも明らかにクメール語の響きじゃないんだけど、どうにも調べがつかない。