世界遺産登録を巡って、タイとカンボジアにいざこざがあったのは
記憶に新しい出来事です。
それ以前からも、そしてここ何十年も何百年も、カンボジアとタイは
国土を巡って争ってきました。
反対側のベトナムとも同じです。
かつてベトナムの都市ホーチミンシティは、
プレイノコール(クメール語で「都の森」)と呼ばれ、
周辺のメコンデルタ一帯はクメール人の住む土地でした。
度重なる戦乱の結果、北からやってきた現在のベトナムの主要民族
であるキン族に、メコンデルタ全てを奪われることになったのです。
そしてこのことは、ポルポト時代にも深い影を落としています。
長くひどい内戦のきっかけとなるポルポト派のベトナム侵攻は、
クメール人の土地であるメコンデルタを奪還するためのものでした。
いまでもベトナム南部に残されたクメール人は、ベトナムからの
独立を叫び争い続けている、という事実もあります。
そのくらい、カンボジアにとって領土問題はシビアなものなのです。
私の日本滞在中のオアシス「やまや」。
やまや自体は酒屋なのですが、ここは実は輸入食材が豊富で、
タイ料理やベトナム料理には欠かせない調味料などが、
とてもお手ごろな価格で置いてあります。
日本の生活に疲れると、やまやに行ってアジアンコーナーをうろうろ、
1時間程癒された後、食材を買い込んで、
パッタイやココナツカレーを自宅で作って郷愁に浸ります。
そこで今回見つけたベトナムインスタントフォーが問題の品。
まず写真1を見て欲しいのです。
手前がチキン味、おいしそうなフォー、これは問題ないのですが。
その奥にあるオレンジのもの、拡大したのが写真2。
なんと!
ベトナムインスタントフォー(米麺)プノンペン
ベトナムなのにプノンペン!
やばいよ、これは。
横には、「本場ベトナム味、ヘルシー」と書いてあるし。
ベトナムがプノンペンに侵攻するという予言なのでしょうか。
もしくは、すでにあの土地はベトナムのものだと。
フンセンを見てみろ、と、ソカーホテルを知ってるか、と、
そういうメッセージなのでしょうか。
さらに詳しく見ると、チキン味には
“INSTANT RICE NOODLE WITH CHICKEN FLAVOR”
と、書いてありますが、まあそのまんまですね。
しかし問題のプノンペン、
“INSTANT RICE NOODLE WITH PORK TASTE”
なんとまあ!
英語だとポークなのに、日本語だとプノンペン!
クメール人の豚野郎!と、
そういうことを言いたいわけですね。
これはほんとにやばいです。
こんなのカンボジアの友人に見せたら大変です。
これがきっかけでまたインドシナが火の海になったらどうしよう。
では、さっそくいただきましょう。
いまさらカップ麺の作り方なんて教えられなくても知ってますが、
ここはフォーなのでフタに記載の指示をちゃんと読みましょう。
ベトナムフォー調理方法
1フタを開け、粉末スープ、野菜パック、オイルパックを取り出す。
はい、とりだしました。
2熱湯(約400cc)を内側の線まで注ぐ。3分後かき混ぜてできあがり
お湯を入れて、はいできあがり、って!
スープとかいつ入れんの!?!!
開けて取り出して、お湯を注ぐだけ!無味!
ごめんなさい、指定を無視してスープとか開けて入れちゃいました。
そして容器を持つと熱い!
のは当たり前。
こんなことで驚いちゃいけませんが、
改めて日本製品の素晴らしさを思い知らされますね。
えーもちろんですが、パッケージ写真のような具は入っていません。
具っぽいのはネギとニンニクっぽいかけらのみ。
まーこれも当たり前か。インスタント袋麺だと思えば。
しかし、ここでうれしいポイントがひとつ。
タイとかのカップ麺によくある特典。
FORK INSIDE
フォークが中に入ってます。
で、味は、
まあフォーかな。麺にこしがなさすぎだけど、まあくえます。
パクチー入れたらよりフォーっぽくなるかも。
やっぱり自分で肉とかのっけたほうがいいね。
でも食べても、プノンペンの意味はわからず。
肉団子とか入れたらクイティウになるかな。
あークイティウくいてー。
食べ終わってから、気になったので輸入元についてググってみました。
モティティトレーディング株式会社。
なんだい、あやしい会社かと思ったら、ちゃんとページあるじゃん。
※音量に注意!いまどきいきなり音楽が流れるホームページです。
うちの近くのやまやには、チキン味とプノンペンしかなかったけど、
ほかにもいろいろあるのね。
でもページ見ても、やっぱりプノンペンの謎はわかりません。
後で嫌がらせで電話で問い合わせてみるかな、
なんでプノンペンなんですかー?って。
なんかページ見てたら悲しい気分になってきた。なんでだろ。