国の宗教

お隣タイ、敬虔な仏教徒が多くイメージ的にも仏教国という言葉がピッタリな国なのですが、国教としての仏教というのは定められていないんですね。
仏教文化を持ち、国民の多くが仏教徒で、国王が仏教の最高擁護者であるといった、事実上、仏教の国となっているだけなのですね。

対してカンボジア、もちろん人々はお寺を大事にしお坊さんを敬い、生活の中に仏教が染み込んではいるのですが、タイのように「敬虔な」と言えるかというとそうでもない、どちらかというと自分たちの文化は守っているが神様仏様なんかあてにできないという感じです。
でも、カンボジアでは憲法で、仏教を国教とすると定められているんですね。
もちろん国の宗教は決められてはいますが、個人の信仰の自由も認められており、クリスチャンなクメール人やイスラムであるチャム族もちゃんとカンボジアの中で生活しています。

タイに話を戻して。
クーデターにより新しい憲法を作り直そうとしているタイでは、新憲法で仏教を国教に定めるようにという運動が、一部の仏教団体で行われているようです。100万人分の署名を集めて、憲法起草委員会に対し圧力をかけているとかなんとか。
裏を返すと、この間のクーデターによって、万が一もしかしたらタイがイスラムに飲み込まれるかもしれないという懸念が人々の間にあるからでしょうね。
しかし、タイで仏教が国教になったりしたら、南部のイスラム騒ぎは今よりもっともっと激しくなるんじゃないかと思いますが。

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