いよいよカンボジアでの結婚手続きも大詰めへ。
すべての書類を持って外務省へ。クロスオン カー ボールテ。
外務省には以前も行った事があるから場所は覚えてる。
結婚申請書をもらいに行った時だ。もう半年ほど前になる。
ナーガの裏手、新しい国会議事堂の隣だ。
ちなみに目の前の道路の名前は、フンセン通り。
もうここからは彼女を前衛にすえて全部まかせる。
外国人が交渉するよりカンボジア人同士のほうがスムーズなはず。
まずは、入り口すぐそばの、管理室みたいなところへ通される。
申込書をもらいにきた時はこんなところには来なかったはず。
いきなり、ずるがしこそうな役人に、
「400ドルだけど」
と攻撃をくらう。
しばし応戦。日本大使館は払うなと言っている、などと嘘をついてみる。
10分くらいであっさり攻略、だったら違う部署へ行け、と。
ほらね、ここはただの金せびりだ。
ほんとうの結婚手続き窓口へ誘導してもらう。
申込書をもらった向かい側の部屋。
その部屋にいたのは、いかにも偉そうな、
ジャーナリスト大谷昭宏にそっくりのボス。
物腰はやわらかいが、しかしここでも、
「400ドルだね」
とさっきと変わらない攻撃。
書類もまったく問題ないし、3日待つだけで処理も終わる。
でも400ドル。
金額の根拠を聞いてみても、あちこちの部署に配分するから、
それでも自分は10ドルくらいしか残らないとかなんとか。
新しい結婚制度できちんと金が必要ないように決まったはずですよね、
という応戦にも、
規則はただの規則、現実は現実、ここはカンボジアだ、と。
金を払わないなら払わないでもいいけど、
誰も手続きを進めないだろうねー、と。
体勢を整えるため一時退却などしながら、
実際の戦いは、3日に渡ったわけだが、
結局、彼女の父親の「いいからもう払いなさい」と一言で戦闘終了。
値下げ交渉は一切応じてもらえなかった。
まあ、かつては1000ドルとも1500ドルとも言われてたわけだし、
いまでもエージェントを通したら1500ドルはかかるわけだから、
それにくらべたら。
金は私がすでに渡した結納金のなかから支払われることに。
まあ、私自身には別にダメージはないわけだ。
彼女家側では金がかかることははじめから想定済みだし。
このあと内務省に行くわけだが、
そこでも金が必要なことはわかっている。
さあ、最終的にいくらで結婚できるのか。