私のことを知ってる人ならご存知だろうが、
こういうのが大嫌いでねー。日記にもいろいろ文句を書いてたなー。
でも、たまに言われるのよ、
「あの学校は見に行かないんですか」って。
行ってどうすんだよ、と。
そもそも、何の罪もない子供たちを、見世物にしてしまうのが一番嫌で。
テレビの企画として日本人が楽しんだことは過ぎたこととしてさ、
子供たちは普通に勉強をしてるわけだよ、毎日。
それを邪魔すんなよ、って。
恩着せがましく、この学校は日本人が建てたんだよ、って言い続けるのか。
昔、NGOに混ざって勉強してたときや、協力隊員から話を聞いたりして、
単なる瞬発性の興味本位だけで旅行者が無礼に土足で入り込んできて、
とても迷惑になっている事例をたくさん知っているから、
そういうのはやめようよ、っていうスタンスなの、私は。
去年の暮れだったかな、一人の若い日本人旅行者にプノンペンで会って、
一緒に飲みに行ったりしていろんな話しもした。
カンボジアの問題点や、ボランティアの話、現地の人との触れ合い方の話。
そして、このテレビの企画の小学校の話もした。
数日後、シェムリアップに行った彼からメールが来て、
あの紳助の小学校に行ってきました、と。
ちょうどタケオでメンバー集めをしていて、それに混ざって見てきたらしい。
他にもいろいろ書いてあって、
彼は、実際に自分で見てきた後で、私と同じようなことを考えたらしく、
旅行者がたくさんこういうところに行ってしまうことはどうなのだろう、
といった感じの自責で締めていた。
いや、立派だと思う。
そう思うに至った事自体が、その学校を訪問したことの彼の収穫だろう。
この彼からのメールで私もいろいろ考えた。
これからも放っておいても、学校を訪問しようという旅行者は増えるだろう。
噂と情報が広まって、たくさんの日本人が押しかけることになるだろう。
そうなったら子供たちはどうなる。
この企画に関わった人たちはそれをどう考える。
SVAが、
SVAっていうのは、今回のこの番組の企画でカンボジア側のコーディネートをした
日本の曹洞宗系のボランティア団体なんだけど、
私が「すごいなー」と思って尊敬してる数少ない団体の一つで、
カンボジアとかでやってる絵本の翻訳とかの活動は素晴らしいものなわけで、
そのSVAはどう考えてるのか。
そもそもなんで今回テレビの企画に参加したのか、も気になる。
そしてどういう結果を出してるのか。
SVAといえども金に目がくらんでしまったのか、いやいやそうではない、
彼らは彼らなりのしっかりとした考えがあったのだろう。
テレビの企画に、はいそうですか、と適当に協力してしまう団体ではない、と思いたい。
勝手なテレビ屋がこの国を荒らすなら、せめて自分たちが最低限
子供たちを守れるように参加しよう、と思ってのことかもしれない。
もしくは、まるっきり逆で、学校を建設する案件が先にあって、彼ら側から
テレビに持ち込んで利用したのかもしれない。
勝手に想像してるだけじゃどうしようもないな。
きちんとしたことを知らないと、批判もできないし。
そういうことはね、まずは現地に行ってみないとわからんわけだな。
そうだ、やっぱり行ってみようか。
行ってまずこの目で確かめてやろう。
そしてもし、そこにある現実が悲しいものだったら、遠慮はいらん、
そんなもんぶっつぶしてしまえばいいんだ。
なーに簡単さ、
日本人が集まる宿でツアーを作って張り出して宣伝して、
ばんばん日本人を送り込んで、毎日のように送り込んで、
授業すらままならないようにしてやるんだ。
子供たちがかわいそうだけど、安易な考えがそういう結果を生み出すということを
みんなが想像できるようになって欲しい。
そして二度と、そんな適当なテレビの企画で、カンボジアの子供たちを
見世物にしようと思う日本人があらわれないように。
いろいろ書いたけど、
まーうそ。
ただ単に行ってみたかったんだよ。暇だったし。
カンボジアで起きてることは、何でも知ってないと気がすまないたちなのでね。
というわけで、この1月に野次馬してきたわけ。
じゃあ、次の日記でその時の様子を書きます。